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2018年1月

2018年1月31日 (水)

東京のお姉さん

40年前から成田への直行便の運航が始まった。
日本の上空に近づくとワクワクし窓の外の景色を着地するまで見入っていた。

いつも “この都会に住む方は何を楽しみにお過ごしなのか?” 疑問であった。

成田から羽田間をリムジンバスに乗る。
窓の外をジーっと見ているとガキの頃に見慣れた植物が目に入り
私たちがニガマ竹と呼んでいた小型の竹が沢山繁っている。
肥後の守を片手に手ナガエビ網用の取っ手に使っていたことを思い出し帰国したことを実感したものであった。



師走の5日。
東京のお姉様が我が家の住人となった。
私が“何を楽しみに過ごしなのか?”と思っている東京育ちのお方である。

ところがこの東京のお方は到着早々目を輝かせ
すごい、すごい」を連発し、毎日がすごく楽しいと言う。

宿舎の裏にヤシの木が大きく成長し沢山の実を付けている。
6mの長さのアルミパイプの先にゴム太郎のノコギリの歯をボルトで固定して高いヤシの実の房を切り落とす。
ドーンっと一気に10~15ヶの大きいヤシの実が落ちてくる。
これが楽しいらしい。

だが、6mのノコギリを使いこなすのは難しい。
力も必要だし、集中しなれば出来ない。

雨が降り出すと蚊が多くなる。
集中している分虫に刺されても気づかないのだろう。
虫刺されの跡が目立つようになった。
ついこの間までは「私虫が嫌いなんです。」とか言っていたが
今や虫刺されの跡をたくましくなった手でさすりながら
オリオン座、南十字星と笑い飛ばしている。

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*冷やした新鮮ココナッツウォーターは美味しい。
  お姉さんが庭のフレンチペニーを飾る。
 



仕事も私を追い立てる様に熱心についてくる。
この様に情熱をもって金曜島の生活に取り組んでくれると
私も一生懸命に接することが出来る。


最近、鶏が卵を温めだした。
私達には、日常茶飯事であるがお姉さまには珍しいことの様だ。
孵化が待ち遠しいらしく、ちょくちょく覗いては様子を見ている。
2月4日が予定だそうだ。

今までの“すごい”の口癖から
可愛い”の口癖に変わるのも近い。


高見

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*水タンクの部品の取り付けを終えて満足そうな東京のお姉さんこと法美さん。

 

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2018年1月24日 (水)

夏が来た

早朝、5時には起き出す。

宿舎前の花に水をやり、一日が始まる。
南十字星が横向きで宿舎前に
瞬きオリオン座は後方に移動している。

 “夏” である。

湯沸かし器のスイッチを入れ、『浜口さん、増本、清水』の仏前の湯飲みを下げ、
新しい日本茶を入れ、線香を立てる。
こうする事で、3人が私達の一日を守ってくれているような気がする。

6時前に2人の『ゆか』が起きてきて、朝食を済ませる。
『鬼木ゆか』は動物の餌を両手に持ち“出勤”である。
動物を飼うのは、ただ餌をやるだけでは、それらの様子を伺うことは出来ない。
その点『鬼木ゆか』には観察力がある。

この“観察力”がある人は仕事を覚えるのも早い。
私達のようなところで生活をしていくには、大事なことである。

夏になると、夜は潮が引き、昼間には潮が高くなる。
すると、鱚(キス)が浅瀬に群れをなす。

2人の『ゆか』が
「行こう!」
と、私を誘うのである。

チョット水浴びのついでに鱚を捕らえる。
桟橋で鱗と内臓を取り除き、台所に持ち帰り捌く。

私が3枚におろし『鬼木ゆか』が小骨を除き、『小川ゆか』が真空パックの作業を行う。
すると、見事な“真空パックされた鱚”が出来上がる。
淡白な魚は真空パックにすると長持ちする。
半年後に食べても、私の様に鮮度にうるさい者でもだまされる程である。


去年の相棒、『弘子』『かなみ』『真理絵』が共にこの作業をちょくちょくこなした。

真理絵が
 「“コノシロ”は顔が笑っている」
と、訳の分からなぬ事を言っていたのが思いだされる。

最近 “LINE” というものを使いだした。
時々、魚の写真や金曜島の出来事を送っている。


金曜島に “セミの声” が聞こえだした。

もうすぐ、カブトムシが電灯にぶつかりだす。
何しろ周囲に灯りがないから、我が家の灯りに集まってくるのだ。
特に何をする訳でもないが、セミは精一杯鳴き、カブトムシは顔を見せに来る。

それはそれで、良いものである。

こうしていつもの金曜島の“夏”が始まる。

高見

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2018年1月23日 (火)

ホット 一息

雨季が終わり5月に入るとCAIRNSからケープヨーク間の陸路がオープンする。

特別なバスを使って、私達の所にも『アウトバックスピリット』や『アウトバックオージ』など、その他のツアー会社が客を連れてきてくれる。

その来客数が年々増加し、この5月~9月は大変な忙しさとなる。
また、このツアー客以外の来客(買い物のみ)もある。

 午前 9:30
多い日は20人以上が2隻の船で来てくれる。
そんな日は買い物客の対応を急いで終わらせ、10:30には次の船のために桟橋を開放するようメンバーに頼んである。
 
 続いて、11:30
ツアー客が到着する。
我が家のメンバー2人が桟橋に出迎え、その内の『小川ゆか』がデッキハウスでツアー内容の説明を終え大急ぎで台所に戻りお客様の様子を語ってくれる。
その語りが面白い“関西の人”である。
20人分の食事を出すのはテキパキ出来ないと、限られた時間には間に合わない。
 
 13:00頃にはデモンストレーション
真珠貝の内部の仕組みから真珠の出来るまでの説明をする。
中には長旅の疲れから椅子に座ったまま眠りに入る人もいるが、多くの方々は興味深く聞き入ってくれる。
特に70歳以上の女性の方々は熱心に聞いてくれ、面白い質問をしてくれる。
45分間程で終了。

デモンストレーションが終わり、女性客は買い物へと店へ急いでくれるが、いつも2~3名の“オジサン”達が残り話が弾む。
この人たちの話が、なかなか面白い。
長い事生きて来られている“人間の厚み”が若者とは違う。


今年は『小川ゆか』が店を守ってくれている。

彼女がいなければ、デモンストレーション終了後にオジサン達との面白い話も出来ず店に直接行かなければならない。

 14:30
迎えの船が宿舎前の桟橋に着く。
全員総出で船を見送る。
その時のお客様の、コメントと笑顔が楽しさを伝えてくれる。
今日も無事に見送った。

 “ホット一息”である。


この様な日々が、5月から9月まで続いた。
9月30日の『アウトバックオージ―』のツアーガイドのキャティが日本酒とカードを「来年もよろしく」とこっそりくれた。

終わった。

一緒に頑張った二人の『ゆか』、『ひとみ』、『聡太朗』に感謝である。

                                      高見

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