IH
3年前の5月、金曜島の一番忙しいころ、法美さんが3か月間手伝いに来てくれた。
その時Amwayの片手鍋を持参していた。
使い方を説明してくれ、また、詳しく記入し残してくれた。
岐阜に住む姉がAmwayの品々を使用していたのを思い出し、法美さんの片手鍋の事を話してみた。
すると、私も持っているが小さい鍋のみ使っているので中・大の鍋をあげるというのである。
これは有難い。私は喜び勇んで金曜島に持ち帰った。
その頃、法美さんから、お世話になったからとAmwayのIHが送られてきた。
養殖場のツアーでは食事を出す。この食事作りに法美さんから頂いたIHと、姉の鍋がなくてはならない宝物となった。
その宝物のIHが、毎日の酷使によりスイッチが時々入らなくなった。
これは困った。一度便利を知ってしまうと、人間は弱いものである。
法美さんに、IHの調子が悪いので新しい品を購入して送ってほしい旨のお願いをした。
すると、冗談のように「では、私が持って行きます。」と言われるのである。
さて本当かなぁーと私の相棒の小川ゆかと話していた。
9月21日にそちらに着きますと言われるので、どうも本当の様だと取り急ぎ、釣り竿とハンモックを準備して待った。
21日昼前、私たちのツアーのお客と一緒の船で金曜島の桟橋に降りた。
法美さんは3年前と同じで、桟橋の下の魚を見つけて目を輝かせていた。
法美さんは本当に金曜島を楽しむことが出来る方である。
姿が見えないと、桟橋で竿を出している。
今回は高級魚のマングローブジャック、クエ、バターフィッシュ、フエフキダイを釣り、まだ釣り足りなさそうな顔で一日があっという間だと言うのである。
こんなに、我が家を楽しんでくれると嬉しいもので、どんなに多忙でもついつい釣りに同行してしまう。
先日は、2人で遠出をしてマグロとカツオを釣ってきた。
数日の間に真っ黒に日焼けして、目を輝かせ、若々しい法美さんである。
10月に入り、金曜島は夏の風が吹きだした。
アーモンドの木に新芽が出だし、木が影を作りだした。
宿舎裏の「絞め殺しの木」にも新しい葉がそろった。
そろそろ山芋の新芽も出る。
夕食前、来年の為に相棒の「ゆか」と山芋のマーク付けに山に入る。
「蟻に噛まれた」「棘が刺さった」「蚊に噛まれた」と、賑やかな彼女と山を歩きながら、時には真面目な話もする。
先日、「法美さんは本当に可愛らしい方ですネー」と言う。
「こんなに楽しそうに目を輝かせている奥さんを知ったら又、ご主人もまた金曜島に行っていいよーと言ってくれるのではないですかネー。」
山に入ると優しくなるゆかが言う。
いつも話の聞き役である私は「うん、そうネー」と返事をし、山芋の新しい蔓を探す。
今年は小泉香子、伊藤一家、桃子、法美さんと里帰りが続く。
里親の私としては、嬉しいものである。
高見
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